マレーシア就職~現地採用①~

現地で働く

前回の記事ではTosuが日本から現地採用されるための大まかなステップを記載したが、今回は私の経験談となる。

Tosuがマレーシアで働きだして約1年後に私も同じ会社で働くことを決めた。
ついに憧れの海外就職に挑戦できる…!

不安はあれど、Tosuの日本での面接内容を思い起こすとそこまで高い壁とは思わなかった。

しかし、この甘い考えはのちに激しく後悔することになったのだ…。

私の場合は日本からの仕事探しではなく、すでに家族3人でマレーシアで暮らしていたのとTosuの勤務先で実施されている紹介プログラムを通して応募したことで簡単に面接を迎えることができた。

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■紹介プログラムとは、すでに働いている従業員(我が家の場合はTosu)が仕事を探している自分の家族や友人、または知人に勤め先の会社を紹介するシステムである。
会社によって金額も異なるが紹介された者が実際に採用され、トレーニング期間を終了すると(目安は3か月ほど)、紹介者に会社より紹介料が手に入る。
ネイティブ日本人やネイティブ韓国人の場合は高額の紹介料を支払われる傾向がある。

ローカル(現地の方)でも日本語や英語を話せる人はいるが、日本人をサポートする仕事だと言語に問題ないネイティブが重宝されることが影響しているようだ。
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Tosuの紹介により応募したことからすぐにHR(人事部)から連絡が入り、Resume(履歴書)を用意するように言われた。

最終学歴先の卒業証明書も提出する必要があり、
大学に連絡>事情を説明し実家に送付>親からメールで受け取る
このステップに数日かかったが準備した。

いざ、面接当日:

英語は大好きな私でも、初めての英語の面接に緊張と不安な中オフィスへ向かった。
現地在住でオフィスにも行ける距離なこともあり、オンラインではなく対面での面接だった。

Tosuの面接内容は把握していたことから、なんとかなる!と頭の片隅で期待しつつも、実際の面接は想像以上に難しかった…。

面接時間前にオフィスに到着すると、HR(人事部)の方が出迎えてくれた。
そして彼女は「伝え忘れていたけど、面接の前に私とロールプレイをするよ!」と話してきたのだ。

しかもそのロールプレイの内容は私が応募した部署ではなく、全く異なる部署(電話サポート)のロールプレイをすることを伝えられた。
※後に分かったことだが、新しく立ち上げるカスタマーサポート(電話サポート)の部署に配置させたかったようだ…。

ロールプレイという予想外な言葉に私の頭の中は真っ白になった。

そんなこと知る由もない人事の彼女は、私にロールプレイの役割だけ説明すると、さぁ始めよう!といきなりスタートしてしまったのだ。

~その場で伝えられた設定や内容はこちら~
*役割は私がカスタマーサポート、彼女がお客さまの設定。
*お客様役の彼女がどんどんシナリオを進めていくから臨機応変に対応すること。

…大体5分ほどだったろうか。

英語での電話応対なんて初めてだった私は、彼女が話す内容を聞き取るのに必死で「Yes」「Sure」「Hold on」「I understand that.」「Thank you」のみで返答することしかできなかった…。

もう絶対に落ちた…ことを確信してる中、彼女は次にカスタマーサポート部署のマネージャーと電話で面接があると案内してきたのだ。

たかだか5分のロールプレイでも変な緊張と焦りで私の精神はグッタリだった…。

しかし、息つく暇もなくHRの彼女は私にマネージャーとの電話面接を待つまでの間に英語力テスト(60分ほど)と日本語と英語のタイピング速度を測るよう案内してきたのだ。

英語力テストは1回のみやり直しは可、タイピングテストは会社が求めている合格ラインに到達するまで何度でもやり直し可能だと言われた。

オフィス内の部屋に案内され、数人働いている中で一人黙々とテストを受けた。
英語力テストは難しく合格ラインなのかもよく分からなかったがなんとか完了、そして日本語タイピングもクリアした。

しかし、英語のタイピングの合格ラインにあと一歩届かず何度もやり直す羽目になったのだ…。

結局、マネージャーとの電話面接までに合格ラインをクリアできなかったことから家でやるように言われてしまった。

緊張と慣れないテストで疲れ切った中で電話面接となった。

電話面接:

いざ面接が始まり、必死にマネージャーの話を聞いていると私はカスタマーサポートで応募していることになっていることに気付いた。
また、カスタマーサポートはこれから立ち上げる部署で人材を募集していることから、日本人チームはなく当面は英語チームに参加することになるということも理解できた。

その説明を聞いていると、午前中に行った人事とのロールプレイの場面が脳内で蘇る。

絶対に嫌だ。

どうせ落ちるだろうと思っていた私はもう怖いもの知らずの境地となり、色々応募動機を聞いてくるマネージャに対してそもそもカスタマーサポートに応募もしていないことと、カスタマーサポート自体に興味もないと思い切って伝えたのだ。

彼女は驚きつつも状況を把握してくれたのかそこからあっという間に面接は終わった。

面接終了後に部屋を出ると、午前中ロールプレイをしたHRの彼女がやってきた。
電話面接の内容を知らない彼女は、早めに合否連絡するね! と笑顔で声をかけて去っていた。

… 家に帰りTosuの帰りを待つ。

日本でTosuが受けた面接は何だったのだろうか…。
本当に同じ会社なのかすら疑ってしまうほどだった。

帰宅後、私の1日の一部始終を聞いたTosuは自分が所属している部署に紹介したにもかかわらず全く違う部署に配属予定で面接が進んでいたこと、面接内容のあまりの違いに驚いていた。

運命の結果発表の日:

面接を受けた翌日だっただろうか。
人事の彼女から「カスタマーサポートは不採用」であると連絡が来た。

それはそうだろう。
興味がないとまで言われたら、私が人事でも不採用にするはずだ。
不採用の結果に落ち込むことはなかったが、昔から憧れていた「海外で働く」夢がまた遠くなったように感じた。

しかし、彼女からの連絡は不採用を告げるだけで終わらなかったのだ。

現地採用②へ続く…

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